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枡富《京都国立近代美術館、京都岡崎周辺の素敵なお店》

2010 年 10 月 28 日 4,617 views No Comment

創業50余年。進化する“町のお蕎麦屋さん”

近代美術館や京都市美術館を取り巻く疎水から、祇園へと流れる白川のほど近く。
広い三条通から旧い町家が並ぶ小さな路地に入ると、『枡富』の白い暖簾が見えてきます。
昭和28年創業の老舗ながら、気軽に本格的な蕎麦を楽しめるとあって、
地元の支持も厚い“町のお蕎麦屋さん”です。

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店を切り盛りする店主の松本さんは、2代目として後を継ぎ、30年近く。
京都北部・美山町にある蕎麦の産地で味わった手打ち蕎麦の香りに衝撃を受けて以来、
京都の麺類組合で学ぶなど、ほぼ独学で手打ちの技術を習得。
それまで機械打ちだった店の蕎麦を、自家製粉・手打ちに切り替えたそう。
「2代目としての特色を出したかったですし、自分の手で打つようになってから、
蕎麦作りが面白くなってきて」と、今や自ら産地を訪れるなど、日々、試行錯誤を続けています。

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尽きない熱意で磨かれる老舗の味

ずらりと並ぶ多彩な品書きの中でも、蕎麦本来の風味を味わうなら、まずはざる(750円)がおすすめ。
蕎麦の実の外皮だけを取り、甘皮を残した“丸抜きの挽きぐるみ”で、
そば粉9、つなぎ1の割合で打つ蕎麦は、見た目にも清々しい浅い翡翠色に。
少し甘めの関西風のダシが、芳しい蕎麦の風味と寄り添って、ふくよかな余韻が広がります。
全国各地から仕入れる蕎麦は、しばらく寝かせて、味がこなれた頃合いに挽くのが松本さんの流儀。
時季によって、産地が変わるだけでなく、蕎麦粉のブレンドも醍醐味の一つです。
「コーヒーと同じで、異なる産地や挽き目の粉を組合せて新しい味を作るのが面白い」と、
探究心は尽きないようです。

masutomi03 蕎麦だけでなく、丼や定食なども品ぞろえ豊富。
中でも、地元産の鴨を使った一品は、お店の名物の一つ。
鴨せいろや鴨なんばはもちろん、玉子でとじた鴨の小鍋(900円)も人気です。
鴨肉の旨味が溶け出したダシは、まろやかなコクとすっきりとした後味が印象的。
心も体もほっこり温まる一品は、寒い時季にぴったりです。

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また、鴨のモモ肉やキモを水炊き風に仕立てた、そばちり(3日前までに要予約)も、この季節のお楽しみ。
自家製ポン酢で味わうヘルシーな味わいは、ここならではです。
素材にこだわりながらも、「庶民の味にしたかったので」と、定食でも1000円前後とお値打ち。
どこか懐かしい雰囲気が漂う店内で、ほっと和めるとっておきの一軒です。

取材・文:田中慶一


masutomi05枡富
京都市東山区三条白川橋大井手町103
Google Map
075-771-5973
11:30 ~ 15:00、17:00 ~ 20:30
定休日:火曜  ※臨時休業あり

京都国立近代美術館で現在開催中の展覧会は『皇室の名品 -近代日本美術の粋-』
細見美術館で現在開催中の展覧会は『開館15周年記念特別展Ⅲ・琳派展ⅩⅤ 琳派の伝統とモダン ― 神坂雪佳と江戸琳派 ―』

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