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Kamekichi《大阪歴史博物館周辺の素敵なお店》

2013 年 7 月 29 日 3,007 views No Comment

目を惹く店名のビストロで
本格フランス料理をお腹いっぱい


今回ご紹介するビストロは、その名も『Kamekichi』(カメキチ)。ちょっぴり変わったこの店名には、オーナーシェフである亀井健さんの思いが込められています。「フレンチのお店というと、“La~”とか“Le~”というのが多いですよね。Kamekichiという名前を聞いて、“え!フレンチで?おもしろそうだな”って思っていただけたらなと」。28歳の時に独立して『Kamekichi』をオープンされた亀井さん。フレンチだけれど変わった名前、カフェのような外観、本格的なお料理に若いスタッフ…という“ミスマッチ”をコンセプトにされていたのだそう。フレンチをぐっと身近なものとして楽しんでほしいという思いから、ご自身のあだ名を店名にされたのです。
料理師専門学校を出られた20歳の時以来、15年に渡ってフレンチ一筋で技を極めてこられた亀井さん。「最初は正直、かっこいいなっていう印象もあってフレンチを選んだんです。でも実際、自分が食べて一番おいしいと感じるのは何かなって考えたら、やっぱりフランス料理で」という亀井さんは、お料理に対して中途半端な姿勢を取りません。「フレンチだと、例えば魚を仕入れたらそこからダシを取りますし、すべてのものを1から作るんです。その中でシェフごとの個性が出てくるのがおもしろいですね」。
『Kamekichi』のある大阪・谷町四丁目は、大阪城や大阪歴史博物館といった観光スポットに加えて、府庁や警察本部などのオフィスに程近いエリア。パワフルに働く人まで大満足の、ボリューミーかつ本格的な味が『Kamekichi』の魅力です。


お値段以上の満足感!
食後の心地よさまで気を配ったランチ


『Kamekichi』のランチセットは日替わりの1メニューのみ。メインのお料理にサラダとパン、ドリンクがついて1000円のお値打ちなセットです。この日のメインは、“茶美豚の肩ロース肉のポワレ ソースディアブル”。塩・コショウのみで味つけされた茶美豚は、真ん中がきれいなピンク色になるようロゼに焼き上げています。ソースの“ディアブル”とは、フランス語で“悪魔”という意味。ビネガーの酸味と、黒胡椒のピリッとした辛さが刺激的です。トマトソースをベースに、玉ねぎと白ワインを加えた深みある味わいが絶品。本来のディアブルソースよりもトマトを多く調理し、お昼でも食べやすい軽やかさにしているのだそう。やわらかな食感で思わずパクパクとフォークの進む一品です。

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お昼時になると、近辺のオフィスからサラリーマンやOLさんがたくさん訪れる『Kamekichi』。「お米をお出ししないフランス料理であるぶん、男性でも満足していただけるようにボリュームを出しています」と亀井さんは言います。ランチでは、“茶美豚”と“赤城山ポーク”を中心に、鶏肉や魚がメインとして登場。ボリューミーなお肉をお腹いっぱい食べても、もたれないようにさっぱりと仕上げるのがこだわりです。
そして、メインに合わせてたっぷり盛り付けられたのは、“レンズ豆と押し麦のサラダ トマト添え”。白ワインビネガーのドレッシングが爽やかです。日によって、ニンジンやポテトのサラダに出会えることも。たっぷりのお料理をいただいて、食後のドリンクで一息つけば、満たされた気持ちになること間違いありません。

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ビストロ料理にはフランスのワイン
厳選された1本を片手に舌鼓


亀井さんが食事にはなくてはならないもの、と語るのはワイン。『Kamekichi』には常時80種類、200本ほどのボトルが揃っているそう。その時々の季節や料理に合うものを、ワインの勉強を積んだスタッフがおすすめしてくれます。例えば、この日いただいた“茶美豚の肩ロース肉のポワレ ソースディアブル”に合うのはユンヌ トランシュというフランス産赤ワイン。ブタのイラストを描いたファニーなラベルからは、自然派生産者であるフィリップ・ジャンボンの遊び心が伝わってきます。ガメイという品種を100%使った、果実味あふれるテイストのボジョレーなのです。茶美豚のキレのいい脂を、サラッと流してくれるといいます。「土地の料理もわかった上で、お客さまにきちんと説明したいんです」という亀井さん。お店に揃う9割はフランス産のものなのだそう。味の好みやお料理との相性からぴったりな1本を選んでもらえるのは、初心者にも通にもありがたい心遣いです。

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ディナータイムは、アラカルトをシェアする形式。2人で訪れたなら、オードブルを2品とメインでお腹いっぱいに楽しめます。人気のオードブルは、“トリッパのグラタン”や“紀州産サバと黄爵芋のテリーヌ アンチョビバターで”。「今日あれも食べたいんだよねぇ」とオーダーされるお客さまが多い定番メニューなのだそう。そして、旬の味を取り入れた季節メニューでは、“剣先イカのタルタル 卵黄のソース”や“とうもろこしの冷たいスープとフォアグラのフラン”、“帆立のグリエとアメリカンチェリーのガスパチョ”がおすすめなのだとか。手に入れた食材から考え出されたメニューの数々は、どれもここでしか味わえない美味しさです。


老若男女が楽しめるとっておきの空間
食事に語らいにワイワイ盛り上がって


「オープンキッチンのカウンターが広いこともあって、お一人で来てくださる方も多いんです」と亀井さん。アースカラーで統一された店内は、観葉植物がたくさん配置された穏やかなムードです。ランチ時には大きな窓から入る光が、夜にはあたたかな照明の色がテーブルを包んでくれます。「仕事帰りだったり、お友達や彼女と、楽しくワイワイと過ごしていただけたら一番うれしいですね」。今では、“カメちゃん”と呼んでくださるお客さんもたくさんいらっしゃるのだそう。ちなみに、『Kamekichi』からも程近い天満橋には、『Usakichi』というお店が。ウサギとカメ…。そう、実はこちら『Kamekichi』の2号店なのです。テイクアウトもOKなデリカテッセンを備えているので、ビストロとしてはもちろん、お家ごはんの日にもぴったり。日常の食事の楽しみを、一気に広げてくれるお店、ぜひ行きつけの一軒にしてみてください。

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取材・文:國廣愛佳


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住所:大阪市中央区鎗屋町1-3-13 Google Map
(市営地下鉄谷町線「谷町四丁目」駅、3,6番出口より徒歩約5分)
電話:06-6947-0063
営業時間:ランチ/11:30~14:00(L.O)、ディナー/18:00~22:00(L.O)
定休日:日曜、祝日の月曜
席数:24席
駐車場:なし
URL:http://www.kamekichi-b.com


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