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食房エスト 《大和文華館周辺の素敵なお店》

2012 年 1 月 30 日 7,550 views One Comment

子どもから近所のママ、年配の方まで
老若男女に愛される地元のカジュアルフレンチ


阪神なんば線の開通で近鉄と阪神が繋がったことにより、
神戸方面からも電車1本で訪れることが可能となった奈良・学園前。
2010年に大和文華館がリニューアルオープンしてからは、
遠方から足を運ぶ人の数もますます増えているようです。
帝塚山学園をはじめ、学校も多いこの住宅街の入り口として賑わう駅前に、
お箸でいただくカジュアル・フレンチ「食房エスト」はあります。
この地にお店を構えて17年目を迎えるこちらは、
特に地元の方、それも幅広い年齢層に愛されるレストランとして有名。
駅と大和文華館との間に位置することもあって、来館者のランチどころとしても外せない一軒です。

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奈良・五條の畑より届く多種多様な新鮮野菜に
インスピレーションを受けて


お客さんの表情が見えるようにと、フレンチには珍しいオープンキッチンの店内。
味付けの仕上げは、お客さんの年齢や性別、お腹具合などを考慮に入れて微妙に調整されているといいます。そんな細やかな気配りができるのも、お客さんとシェフの顔が向き合うこんなスタイルならでは。
人気のセレクトランチ(1,600円)は、肉・魚・ビーフシチューからメインをセレクトします。
「野菜は奥が深くておもしろいんですよ」との東山善栄シェフの言葉通り、
前菜にスープ、メインと供される皿々は、どれも野菜たっぷりの滋味に満ちたものばかり。
よく見て味わえば、色や形、味など、普段見かける野菜とは少し変わっているものも……。

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実は「食房エスト」で使われているのは、奈良・五条の契約農家より直送された完全無農薬の野菜。
お店に届くのは、その季節・その日ごとの農家さんおすすめの素材なので、
何が届くのかはダンボールを開けて初めて知るところ…というわけですが、
そこに、シェフの熟練された腕がきらり。
野菜の知識と長年のセンス、フレンチのセオリーをベースに、
それぞれの野菜に相性のいい素材やソース、調理法をすぐに頭の中で描かれるのだそうです。
中には、皮は緑で内部は赤い「紅芯ダイコン」や、甘みの強い「黄金かぶら」など珍しい野菜もあり、
お客さんに「これは何の野菜?」と尋ねられることもしばしば。
そのたび、野菜辞典を片手に、お店の方が説明をしに来てくれる丁寧さも喜ばれているよう。
シェフ自ら定期的に五條まで足を運び、どんな野菜が育っているのかと見に行くのも楽しみなのだとか。


フレンチの調理法で、日本人らしく創り上げる
素材を生かした組み合わせの妙技


「食房エスト」のメニューには、フレンチに多い香草はあまり使われず、
日本人に馴染み深い野菜が洗練された味付けで仕立てられていたり、
ライスはお茶碗で、またソースは好みでつけられるよう別のお皿で提供するスタイルに…など、
年配の方やお子さんでも楽しみやすいような工夫がお皿の随所に感じられます。
それもこれも、形式ではなく、お客さんがリラックスして食事できるのが一番というお店の考え方ゆえ。

この日の前菜は、『野菜たっぷりの洋風ふくさ焼き』

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とろりと舌に絡む、濃厚かつなめらかな口当たりが印象的なスープは『里芋のクリームスープ 生姜風味』。
素朴な里芋の風味がしっかりと生きた優しい味わいで、生姜のほのかな香りが後を引くおいしさです。

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メインは魚料理から『ヒラメのムニエル 牡蠣の野菜クリームソース』をセレクト。
徳島で揚がる肉厚なヒラメは、見事な火加減でふっくらとジューシーに焼き上げられ、
スパイスを程よく効かせた牡蠣のソースがその旨みをいっそう引き出しています。
彩り鮮やかなタアサイ、かぶや白ニンジンといった季節の根菜にはしっとりと牡蠣の香りとコクが染みて、
体の芯から温まってくるような深みのある味わいです。

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実は、料理を引き立てる脇役にも厳選された素材が。
ライスは「にこまる」という九州のブランド米を玄米で仕入れ、お店でそのつど精米しているため
このうえなく新鮮。炊き立ての香り高さには、お店の方も思わずうっとりしてしまうというほど。
また、食事後のお茶もしっかりとご堪能を。
京都・和束のほうじ茶は濃厚で甘みが強く、料理の後口をすっきりとさせてくれます。

大切な素材との出会いは、人とのつながりがあってこそ
そういったいい素材との出会いも、「実は“人との出会い”なんです」とシェフがお話してくださいました。
長くこの地でお店をしていく中で、お客さんとして訪れた方や、お客さんから紹介された方など、
人とのつながりがあってこそ今の「食房エスト」のお皿ができているのです、と。
たとえば、五條の農家との縁をつないでくれたのは、ある野菜ソムリエの女性とのことですが、
実はその方、幼い頃からこちらに家族でよく食事に来ていた常連さんだったというすてきなエピソードも。
お店に一歩入り、明るく心地いいもてなしと、心のこもった料理を堪能すれば、
このお店がいろんな方に愛される理由をきっと心で感じていただけるはず…、
「食房エスト」はそんな一軒なのです。

ランチ:
セレクトランチ1600円、コース2900円、3500円、4200円、5800円
ディナー:
おすすめセット1000円(平日のディナータイムのみ)、コース2900円、3500円、4200円、5800円
その他パーティプラン、アラカルトも


取材・文:濵田さとみ


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住所:奈良市学園南1-1-15 翔学園前1F  Google Map
電話:0742-41-2202
営業時間:11:30~14:00L.O、17:30~21:00L.O (完全禁煙)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌火曜)
駐車場:5台


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One Comment »

  • camus said:

    大和文華館と中野美術館、松伯美術館にこの記事を拝読して(^^)行ってまいりました。予約したので気を使ってくださったのかテーブル席をとってくださっていました。カウンターでキッチンの中を見たかったので少し残念でしたが、セレクトランチを美味しくいただきました。日曜日の13時頃で見事に満席、5台の駐車場もいっぱいでした。ご紹介どおりたくさんの人に愛されている素敵なお店のご紹介をありがとうございます。

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