デンマークの美術館あれこれ
(先月に引き続き、デンマークネタで引っ張ってすいません…)
旅の楽しみは半分以上、旅立つ前までのワクワク感にあると思うのですが、
特に列車の時刻表を見て、あれこれ妄想するのがたまりません。
今回、ハンマースホイを観に北欧に行く事は決めていたのですが、せっかくヨーロッパに行くなら
パウル・クレー・センターにも行きたい!
でも、旅行会社の人に「ストックホルムからベルンに行って、コペンハーゲンに戻れます?」と聞いたら
「うーん」と考え込まれるか、
「その日数では、ちょっと無理じゃないでしょうか」と鼻であしらわれるか(被害妄想!?)でした。
ほんなら自分で探してみるわい!ということで、トーマスクックで色々見ていると、
なんとバーゼル⇄コペンハーゲンの夜行列車があるではないですか。
しかもドイツ鉄道のサイトを見ると、スペシャルプライス、59€で購入可能。
いや〜便利です。私が大学生の頃とは隔世の感です。
そんな話はおいといて、デンマークの美術館ですが、
こちらが、コペンハーゲン国立美術館(Statens Museum for Kunst)
(ちなみにスイスの美術館は写真撮影禁止でしたが、北欧はまだまだ寛大でした。)
2008年に国立西洋美術館で開催された『ヴィルヘルム・ハンマースホイ展』。
この展覧会ですっかりハンマースホイの虜になってしまい、
いつかコペンハーゲンに行きたいなぁと思っておりました。
全体的に暗いトーンの絵が多いのですが、人を惹き付ける何かがあるんですよね〜。
日本では観ることが出来なかった作品もたくさん展示されており、はるばる行ったかいがありました!
ハンマースホイ以外で気になったのがこの作家。
Kristian Zahrtmannというペインターらしいです。色使いがとても印象的でした。
お次はコペンハーゲン国立美術館のすぐ近くにある邸宅美術館
ヒアシュプロング美術館(The Hirschsprung Collection)へ。
タバコ生産で富を築いたハインリヒ・ヒアシュプロング氏のコレクションが展示されています。
この写真の奥に写っている椅子と家具は実際ハンマースホイが所有していた物だそうです。
あと、感激だったのがハンマースホイに関する資料がたくさん展示されていたこと。
手紙とか読み出したらキリがないよ〜、ということで泣く泣く美術館を後にしました。
そうそうこの美術館にもKristian Zahrtmannの作品が。やはり目を引きました。
欧米の美術館に行くと、校外学習で学生が作品の前で話し合ってる姿をよく目にします。
私は阪神間で育ちましたが、もっと学校で「具体」のこと教えてほしかったです。
そんな中から自然と自分達の文化を誇りに思う気持ちも芽生えてくると思うんですが。
最後はコペンハーゲン市内から電車とバスを乗り継いで1時間ぐらいの
郊外にあるオードロプゴー美術館(Ordrupgaard)へ。
ここは残念ながら撮影禁止だったのですが、ロンドンにだけ出品されて日本の展覧会には来なかった
《縫い物をする少女》が観れて嬉しかったです。
オードロプゴー美術館はザハ・ハディッドの新館でも有名ですね。
そうそう!私がデンマークに行ってる間にちょうど
藤本由紀夫さんを含む日本人のサウンドアーティストたちのグループ展「Simple Interactions」が
コペンハーゲンから電車で20分ぐらいのところにあるロスキレという町の美術館で開催されていました。
これがMUSEET FOR SAMTIDSKUNST( Museum of Contemporary Art DK )。
日本では考えられない色使いが素敵です。
奥の教会は世界遺産にも指定されているロスキレ大聖堂。
こんな機会がなければロスキレなんて絶対行かなかったですが、こじんまりしたなかなか良い町でした。
ふー、こうやって振り返るとなかなか堪能した感じですが、
帰国するとまたすぐどこかに行きたくなるんですよね〜(お金が・・・)。
編集部:森 優子
コメント投稿欄