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RESTAURANT USAGI(レストラン・ウサギ )《京都市美術館、京都岡崎周辺の素敵なお店》

2011 年 6 月 28 日 31,636 views No Comment

本物を求める大人たちが通う、住宅街の静かな名店

平安神宮の北側、由緒深い閑静な町並みにどっしりと姿を現す聖護院門跡。
「レストラン・ウサギ」は、その荘厳な寺院を取り囲む、
聖護院東のひっそりとした住宅街の中にあります。

余分な装飾の一切ないさりげない外観は、古い佇まいを残した通りにしっくりと馴染んで
気をつけていないと通り過ぎてしまうほど。
店内も小ざっぱりとしてごくシンプルながら、
ゆったりと大らかな時間と圧倒的な上質感が漂い、
その設え自体がまさに「レストラン・ウサギ」の本質を表しているかのようでもあります。

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素材の持ち味が最大限に引き出された、瑞々しく軽快なフレンチ

濃厚な旨味に満ちたたっぷりの野菜と、新鮮な旬の魚介類をメインに仕立てられる料理。
どの一皿にも「季節」そのもののパワーが色濃く表現されて、鮮烈な印象を受けます。

基本は、シェフが足を運んでその日に出会った、旬の素材で作るおまかせコース。
さらに、お昼の¥2,100のコース以外は、前日までの予約により、
お客さんの好みや苦手なもの、食べたいものなど思いをきちんと聞いた上で、
一人一人に合わせたコースを仕立ててくれます。
素材の組み合わせ然り、緩急を意識したお皿同士の繋がり然り、
希望に応じつつも、アミューズから前菜、メインへとなめらかに進んでいく
一つの食事の自然な“流れ”を大切にされていることが伺えます。

緻密に作り上げた「全体」を愉しむところにどこか和の精神を感じると思えば、
オーナーさんは、長く和食で修行を重ねた方と伺って納得しました。


usagi03 この日のアミューズは、ウスイマメのスープ。
豆と水のみで作られるスープに、ミルクの泡がほんのりコクを添えます。
フレッシュな彩りの美しさもさることながら、一口いただくと、素材の力強い存在感にうっとり。
素材そのままの味わいをストレートに堪能でき、
濃厚ながらサラリと爽やかな後口が豆好きにはたまらないおいしさです。


usagi04 その日の魚介と野菜の盛り合わせで仕立てられる前菜。
艶々と輝く新鮮な野菜は、それぞれの素材ごとにもっとも旨味を引き出す仕込みが施され、
繊細な火入れで引き立つ食感や、軽くマリネして生まれる絶妙な酸味のバランスが見事。
驚くほど新鮮な本つぶ貝は、噛み締めるほどに、紫蘇が香るジュレと絡んで旨味が広がります。
家庭でおなじみの素材を、レストラン・ウサギならいかに料理するか?
そこで出会える新たなおいしさの発見を楽しみに訪れる常連客が多いというのもうなずけます。


usagi05 しっかりと脂が乗ったカマスが本日のメイン。
今一番食べてもらいたいものという基準で選ぶとの言葉通り、
秋魚でも、この日揚がった上質なカマスにシェフの目が光ったのだそう。
お酒の芳醇な甘みを湛えたバターソースが、
カマスのきめ細かい味わいにぴったりとマッチします。



京都に来るときには必ず予約をとるという遠方の方や、
10年来通い、「いつもので」とオーダーされる常連の方もいるというのは、
料理やお店の方、お店そのものへの、お客さんのゆるぎない信頼感が垣間見えるエピソード。
お客さん一人一人の食事の時間に、どこまでも心を注いでくれる一軒です。

ランチ ¥2,100のおまかせコース
前日までの予約で、¥4,800、¥6,800のコースも選べます
ディナー ¥6,800、¥8,500のコース(予約のみ)  


取材・文:濵田さとみ


usagi06RESTAURANT USAGI(レストラン・ウサギ )
住所:京都市左京区聖護院東町14 第2豊苑1F
Google Map
電話:075-761-0700
ランチ:12:00 ~ 14:00(L.O)
ディナー(要予約):18:00 ~ 21:00(L.O )
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)

京都国立近代美術館で現在開催中の展覧会は『皇室の名品 -近代日本美術の粋-』
細見美術館で現在開催中の展覧会は『開館15周年記念特別展Ⅲ・琳派展ⅩⅤ 琳派の伝統とモダン ― 神坂雪佳と江戸琳派 ―』


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