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[2014 年 8 月 2 日 | No Comment | 27,312 views]
写真集食堂 めぐたま  《山種美術館周辺の素敵なお店》

心もからだも元気になる!おいしいご飯と5,000冊の写真集

恵比寿駅から山種美術館へ向かう駒沢通りの左側、渋谷橋を渡って坂を登ったところに2014年2月にオープンしたのが「写真集食堂 めぐたま」です。こちらは写真評論家の飯沢耕太郎さん所蔵の5,000冊もの写真集を読みながら、おいしいごはんが食べられるお店。写真集は19世紀から現代まで、写真の歴史を辿るように年代順・写真家ごとに分けられており、自由に閲覧可能です。希少本もありますが「写真集は多くの人に見てもらってなんぼ。写真の面白さ、楽しさを味わってほしいというのが飯沢さんの意見です」と、パートナーでコミュニケーションアーティストの「ときたま」さん。
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[2014 年 8 月 2 日 | No Comment | 23,679 views]
グリル小宝 《泉屋博古館周辺の素敵なお店》

親子三代の味を引き継ぐ
昔ながらの正統派洋食店

受け継がれた伝統の技が光る
揺るぎない老舗の味


泉屋博古館の周辺には京都市美術館や京都市動物園、平安神宮といった人気スポットが集まり、いつもたくさんの観光客が行き交います。平安神宮から歩くとほどなく見えてくる「グリル小宝」は、昔ながらのメニューを味わえると好評の洋食店です。全てが手作りのこだわりのメニューは創業以来、ほぼそのままなのレシピを受け継いでいるのだとか。「生活の一部に洋食があったんです」と二代目シェフ・畠中利明さん。子どもの頃からずっとグリル小宝の味に触れてきたからこそ、トラディショナルな品々を作り出せるのかもしれません。本格派な洋食の味わいを、存分に楽しめる一軒です。

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[2014 年 8 月 2 日 | No Comment | 25,019 views]
異国へ通じる橋 《江戸の異国万華鏡―更紗・びいどろ・阿蘭陀 レビュー》

日本とオランダの交流は、慶長5年(1600)にオランダの帆船リーフデ号が豊後国(現在の大分県)に漂着したのに始まる。当時、国内においてはポルトガルやスペインといったカトリック教国との交易が既に行われていた。徳川家康による江戸幕府の成立と、それ以降に敷かれた鎖国体制によって、それらの国々との関係は絶たれることになるが、
オランダとの通商は長崎県の平戸において継続された。江戸時代における交易の花形とも言える両国の通商関係は200年以上にわたり、日本国内に世界各地の文物をもたらす重要な窓口となった。滋賀県のMIHO MUSEUMでは、そのような江戸時代における日蘭交流の中で伝来した更紗やびいどろ、阿蘭陀などに焦点を当てた展覧会が2014年6月8日まで開催されていた。

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[2014 年 8 月 2 日 | No Comment | 24,194 views]
近代美人画の誕生 《恋する美人画-女性像に秘められた世界とは レビュー》

美人画は古今東西を問わずさまざまな文化に存在してきた。特に日本では、江戸時代において浮世絵を中心に大きく発達した。当時は「美人写し」や「美人競い」、「女絵」とも呼ばれていた。広辞苑において美人画は、「女性の美を強調して描いた絵」と定められている。ここに見られる女性の美という表現は、外見的な美しさだけに留まらない、より広い意味合いを含んでいる。京都市美術館において、2014年5月11日まで開催されていた『恋する美人画-女性像に秘められた世界とは』では、同館が所蔵する近代京都画壇のコレクションを中心に、明治時代以降京都の地で展開した美人画の諸相に焦点を当てた展示が行われていた。

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[2014 年 2 月 28 日 | No Comment | 3,801 views]
ル・ジャルダン 《世田谷美術館の素敵なお店》

砧公園を一望できる美術館併設のレストラン

四季折々の自然が美しい東京都立砧公園の一画に位置する世田谷美術館。そこに併設するのがこちらのフレンチレストラン「ル・ジャルダン」です。フランス語で「庭」を意味する名前のとおり、大きな窓から砧公園の自然の庭が一望できる贅沢な空間。創業は美術館と同じ1986年で27年もの歴史があり、建築家内井昭蔵氏による設計は美術館だけでなくレストランもまるでアートのようなモダンなデザイン。春には桜やハナミズキ、夏の緑陰、秋の紅葉と、花と緑に囲まれるテラスではガーデンウエディングも行われているそうです。 (続きを読む…)

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[2014 年 2 月 28 日 | No Comment | 4,142 views]
ビストロ プティパリ 《奈良国立博物館周辺の素敵なお店》

食堂で楽しむフレンチビストロ料理
ガラス扉を押してパリへ


ぶらり散策が楽しい奈良のまち。古都らしく和食で決めるのももちろんいいけれど、今回ご紹介するのはとっておきのフレンチ。一度訪れたらきっとお気に入りになる一軒へご案内します。『Bistro Le PETIT PARIS(ビストロ プティパリ)』があるのは奈良公園から程近く、カフェやブティックの建ち並ぶ小西さくら通り。農家から直接仕入れた新鮮なお野菜と、パティシエ手作りのとびきりデザートが頂けるお店です。「気取らないフレンチっていうのがテーマなんです」と教えてくださったのは、オーナーシェフの山本順久さん。年配の方でもくつろげるように、と考えられた店内は、軽快な音楽の流れる落ち着いた雰囲気です。さり気なく据えられたシックなシャンデリアや壁の絵画は、まさにフランスのビストロ。大きな窓からの光が、石畳敷きのフロアをやさしく照らしています。
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[2014 年 2 月 28 日 | No Comment | 3,675 views]
粋と雅と 《蒔絵の文台・硯・料紙箱 レビュー》

1890年(明治23年)に成立した帝室技芸員の制度は、皇室による庇護のもと、優れた美術・工芸作家の制作活動を奨励することを目的として設けられた。この制度は戦後、内閣府と宮内省の改変によって廃止されたが、それまでに日本画、洋画、彫刻、金工、染織、七宝、陶工、漆工、篆刻、建築、写真の各分野から計79名が認定された。そのリストを見てみると、昨年大規模展が行われた竹内栖鳳をはじめ、近代の名立たる作家達が任命されていることが分かる。彼らは古式にならった皇室向けの作品に加え、当時国を挙げて取り組んでいた万国博覧会へ出品するための作品制作も依頼されていた。このような作家の顕彰制度が果たした役割は、やがて現在の文化勲章や重要無形文化財制度、日本芸術院会員などへと引き継がれてゆくことになった。

現在、京都市東山区の清水三年坂美術館では5月18日(日)までの間、漆工の分野において帝室技芸員に任命された作家達による蒔絵作品を中心した特別展が開催されている。蒔絵とは漆で絵や文様を描いた上に金属粉や色粉を蒔くことで定着させる、日本の代表的な漆工加飾技法である。今回の展覧会では硯箱と、それとセットで作られることの多かった文台や料紙箱という比較的大型の漆工品に焦点が当てられており、柴田是真をはじめとする帝室技芸員が手掛けた華麗な、あるいは粋な加飾の世界を鑑賞することができる。 (続きを読む…)